日常






規律に縛られるまま
足を踏み入れ始まる風景

同胞の群れが占める視界
煩わしさなど とうに呑んだ

存在を許されぬまま
貪るような呼吸を継ぐ

伸し掛かる閉塞の狭間に
価値を求めた憐れな誰か

所詮無意味
足掻きは不毛
関知への拒絶
それすら生きる為

錆び付いた牢獄の最中に
居場所を探した愚かな誰か

無いと知りながら





    



2008/12/16  しき