二度目のさよなら






貴方が笑へば私は日だまり
貴方が嘆けば私は雨だれ

白い部屋と貴方の匂ひ
私はしとしと降つてゐます

さやうならと言つた私を
貴方がじつと見てゐた宵
灯火は儚く

今はしとしと降つてゐます
やがて仄暗い雲が捌け
天から注ぐその時に

まう一度言ひませう
さやうなら と






  



2009/12/12  しき