舞台裏にて





四肢もいで欠陥を嘆く
頬の甘露に酔う度
乱れ咲く花は夢

綿溢し残骸を笑う
窒息の底に沈んで
遠ざかる音は現

聞こえない
何も

針は抜けて修繕
幕が上がり喜劇
望まぬ喝采が
空の胸を突き抜けた






空=カラ

    



2009/10/31  しき