錆はやがて





伸ばす右手は水面に触れて
波紋此の身を切り刻む
朱色ゆらゆら消えて行く

眼窩の窪みに腐った果実
溶けた背骨が流れ落つ
明日を道連れ昇り逝く

災い反ると童は謳い
鞠つき遊びの手を止めた






童=ワラベ

    



2009/12/5  しき