一服



冷たい夜に
珈琲の湯気が溶ける

丸い窓の向こう
淑女と兎の歌
老婆の笑い声
薄雲に霞み揺れる

酔いどれは夢の中
眠りこけた街の
静かな寝顔を見ながら
ひとときの優越感






    



2012/1/10  しき